由紀かほる「憂国記」

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其のOと云うモデルなら知っている。凡そ二〇年程前、非常に売れたモデルである。知らない者はオトコでもいないだろう、と思われるほど有名なモデルである

 皇紀弐阡八百六拾弐年四月七日

 六時四〇分起床。ヨガモドキ。

 酵素玄米。茶殻茶漬け。藁納豆。長芋。鮭。

 本日、昼前に帰省の途に着く。

 昨日、途中まで書いた下書きを以下に、貼り付けて、さらに付け足しておきたい。まー、大したネタではないけれど。

 

 七時起床。ヨガモドキ。

 酵素玄米。藁納豆。長芋。韮卵生姜味噌汁。茶殻茶漬。

 執筆を続ける。

 昨日は月一の御出掛けの日。

 帰りにオーガニック系の店で買物。さらに電車で少し移動して、別の店に向う。身内の親友がお勧めのランチなども頂ける店だと云う。

 暖かい陽射しの中、一時半頃到着。おや、何やら妙に御洒落な雰囲気である。そう、妙にだ。入って、店内を見渡す。米やら醤油、味噌、塩等が《御洒落》にレイアウトされている。一〇キロで八九〇〇円。ナカナカ。

 目的はランチ。奥のレジの脇に、米のサンドイッチ等が並んでいる。其れがウリらしい。セットモノは此の時間、売切れ。ま、おにぎり一個に味噌汁でいいやってんで、順番を待つ。レジ前で子供連れの若い主婦が、レジの汚らしい髪のニーチャンと長ゝと噺をしている。何の噺か知らない。ナカナカ終らない。此方の前にも若いオトコが待っている。

「何やってんだ」

 と思わず愚痴る。でも終らない。

 やっと終って、前のニーチャンがおにぎりをいくつか注文する。会計のときに、身内が気づく。ニーチャンではなくネーチャンだった。

 で、おにぎりを買い、トレイに載せてイートインスペースの二階へ上る。ワケーネーチャンがすぐにやって来て、味噌汁は自分でお湯を入れて下さいと云うので、従う。

 ちょっと驚いたのは、手前のテーブルに坐る二人連れ。向かい合っているが、マスクをしている。店内はかなり廣い。人も他に数人いるのみである。

 さらに窓際に、一際目立つ女性発見。帽子を被っている。縁の廣がった黒の帽子で、派手な縁取りがしている。御洒落だ。実に。しかし、何故この場所で被っているのか、其れが謎、と云うより、其れが御洒落って見せびらかしている、そんな印象だった。

 後で身内が、

「あの人、モデルでしょ」

 と云って、スマホで画像を見せてくれた。其のOと云うモデルなら、わたしでも知っている。未だ紙の本で原稿を書いていた当時、凡そ二〇年程前、非常に売れたモデルである。知らない者はオトコでもいないだろう、と思われるほど有名なモデルである。

 唯、貌の印象が実物はまるで違った。すると、スマホでモデルの最近の画像を見せられた。あー、ホントだ。O嬢である。貌をイジったのは諒かだ。断っておくが、職業柄整形するのは別に悪いとも思わない。唯、あんなに貌をイジり続けなければならない職業も、大変だろうとほとんど同情しかける程度である。

 其れはまー、どうでもいい。彼女が何故、帽子を被っていたのか、其れが問題なのだ。向いに坐った女性は、雑誌記者かテレビの関係者か、業界人か知らない。だから、想像するしかないが、何処にいても、自分がOであるとアピールしないではいられないのではないのか。其れがごく日常なのかもしれないが、そう云う日常の中で生きるのも、ナカナカ大変だろう等と、余計な心配をするのだった。

 唯、彼処では帽子を取った方が、スマートだったろうに、とは思うのである。

 扨、おにぎりと味噌汁。さすがに変な添加物が入っていないので、普通に美味しく頂いた。

 インテリアは金をあまり掛けないように、飽くまでナチュラルテイストをアピールしていたが、其のアピールが帰ってナチュラルではないなー、等と思ってしまうのだった。実際、木の椅子は坐り心地が悪かった。普段、無農薬農家の方やそう云う物を扱っている人たちと、実際に触れる機会が増えた。そう云う人たちの雰囲気やら感覚、或いは生き方と云ってもいいのだが、其れとはかなり乖離していた店だった、と云うのが結論。

ネクストはないねー」

 と身内と頷き合ったのだった。

 では、旅の支度をして、玄米弁当を背負って出掛けよう。

 本日も執筆出来たことに感謝

 惟神霊幸倍坐世

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