由紀かほる「憂国記」

日記もどき 最新作の情報等ゝ

《ペイルブルーの熱い雨》本日、アマゾン・キンドルより配信開始―昨年末から、着手した本作―此処に至るまでの事を思い出せば、感無量―読者の方ゝからも彼是とアドヴァイス、意見、指摘を頂き、其れが少なからず背中を押してくれた

 皇紀弐阡八百六拾参年弐月弐拾八日

 六時半起床。ヨガ 

 酵素米朝食。

《ペイルブルーの熱い雨》本日、アマゾン・キンドルより配信開始―昨年末から、着手した本作であるが、其の後の配信までの顛末は既に此のブログを読んで頂ければ瞭然なので、繰返さない―唯、此処に至るまでの事を思い出せば、感無量―読者の方ゝからも彼是とアドヴァイス、意見、指摘を頂き、其れが少なからず背中を押してくれた―

 とは云え、未だ道半ば―現在、リライト版の《Ⅲ》に着手した処である―濡場も物語もオリジナル・ヴァージョンからさらに逸脱していくと予想―

 参月いっぱいは別名義の作品に取り掛り、四月に入ったら再び《ペイルブルー》に戻ってこようと思ふ―

 其の新作に今日から着手―

 今日、自宅から送ったアンプが到着―早速午前中にセッティングを行い、視聴―此方では知人から大昔に頂戴したローディのスピーカーを、天井に吊り下げている―勿論、タンノイやJBLとは比べられない―其れでも、そこそこの大きさのあるスピーカーで鳴らすと、自宅以上の音質を愉しめた―

 長いこと食べていたコンビニ弁当やスーパーの惣菜から、久しぶりに無農薬の厳選した食材を使って造った、自慢の料理を口にした―そんな感動を今、味わっている―此の味を味わえる者は、実はごく少数なのだ―

 本日も執筆出来たことに感謝

 惟神霊幸倍坐世

 

 最新作《ペイルブルーの熱い雨》配信開始。

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少し前から別名義での新作の構想を練っていた―其れが今日になって次第に形が出来始めてきた―明日の移動中に、さらに肉付けしていきたい

    皇紀弐阡八百六拾参年弐月弐拾六

 起床。ヨガ。

 酵素米朝

 オーディオを午前中に送る手配をして、二階にある自作のラックを下ろして、パソコンデスクの脇に並べる―ようやく、今回の目的を果たす―

 久しぶりの青空が覘く中、北風に吹かれて税務署へ向ふ―帽子が跳ばされそうになるほどの強風が吹き捲っている―明日のフライトはどうだろふ―提出した際、一枚の紙を貰ふ―来年からは、申告書の控えに判子は押さないとある―理由は知らない―そう云えば、提出書に押していた印鑑も何時の間にやら、不要になっている―一月前から気持ちの中に引っ掛っていたモノが、今日でなくなった―毎度のことであるが、ウン十年繰返してきても、同じ感慨になる―

 普段は自宅で玄米の弁当を用意するのだが、今回はいつも利用しているオーガニック系の店に置いてある、サンドウィッチにしようかと思っている―味は判らない―値段は其れなりだが、一度試してみるのも悪くはないだろふ―唯、開店時間が午前一〇時で、電車の時刻が一〇時一八分である―其の店は駅と通りを挟んだほぼ真向いにあるので、間に合うのだろふと踏んでいるのだが、実際には何が起きるか判らない―案外、開店時間には商品が未だ並んでいないことだってあり得るし、レジが混んでいる可能性もない訳ではあるまい―電車を一本送らせても、間に合うことは間に合うが、空港でゆっくりと弁当を喰っている暇はないだろふ―となると、矢張り電車優先で行くしかあるまい―

 今回は執筆は行わなかったが、少し前から別名義での新作の構想を練っていた―其れが今日になって次第に形が出来始めてきた―明日の移動中に、さらに肉付けしていきたいが、果たして―

 本日も執筆出来たことに感謝

 惟神霊幸倍坐世 

  《ペイルブルーの熱い雨》水曜日に配信開始です。

 最新作は此方から

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マッキントッシュ250を下ろした―実はこのパワーアンプ二台を、モノラルで接続し、タンノイGRFを鳴らしていたのだった―

    皇紀弐阡八百六拾参年弐月弐拾五日

 起床。ヨガ。

 酵素米朝食。

 昨日に引き続き、アンプの視聴を行ふ―ラックスマン、C-06、ネットで検索して、パワーアンプとの接続を再確認―昨日は音が掠れて、すぐに聴こえなくなった―考えられるのは、接続箇所の間違いか、アンプのボリュームやスイッチ類のガリか、若しくはケーブルの不良か―昨日までとは違ふポジティブのアウトプットからパワーアンプに接続―彼是とやっていると、音が出て来た―ガリかな、と思ったが、昨日よりは遥かにマシである―が、右のスピーカーの音が聴こえない―パワーアンプ側のRCAをイジると、ガリガリ云いながら僅かに聴こえる―ケーブルを交換してみる―出た―昨日よりもさらに明快で、奥行きのある音が、ショボいミニスピーカーから出て来た―此れは少ゝ、無理をしてでも、北の仕事場へ持っていきたい―

 朝方、トイレに立った際、予想通り、両腕は筋肉痛に見舞われた―右腕は昨年末から、ずっと痛みがあり、ようやく収まった処だったが、俟た元へ戻ってしまった―効果があったのは、湿布だった、今日から湿布生活に戻ろふ―

 此れから梱包である―が、此の音を耳にした以上は、もう後へは引けない―

 オーディオに特にハマったのは、ちょうど世がアナログ・レコードからCDへと強制的に変更になった頃だった―巷間、デジタルはアナログより遥かに素晴らしい音だと、メディアも其れらしき評論家も発狂していた―総てがウソだった―ちょうど、今のヴァクシンと同様である―

 今の世代が音楽をどのようにして聴いているのか知らない―が、かつてのオーディオマニアが絶滅危惧種であることは想像に難くない―

 スマホから流れる音源を、室内では外部スピーカーに繋いで視聴しているらしい―其れを批判するつもりは毛頭ない―其れが趨勢であって、其れしか知らないのは、ある意味幸せかもしれない―

 一休みして、扨、まずは二階からパイオニアのコントロールアンプを下し、接続―が、左のスピーカーの音が掠れている―彼是試すが、どうやらコントロールアンプ側の端子の接触が宜しくないらしい―其れは其れとして、此の組合せによるかなり派手な音は、今の音響システムではそう悪くはない―

 明日には郵送したいので、梱包に取り掛からなくてはならない―最初にラックスマン―ちょうど、ベンQのモニターの箱が残っていたので、其れを再利用―どうにか収まる―続いて、パイオニアパワーアンプである―表のスイッチ類もさることながら、背後のスピーカー端子四つが、中ゝにデカい―此れが損傷するのは宜しくないと云ふので、此れもベンQモニターの箱に入っていた発泡スチロールをちぎって、保護材に使う―心配なので、かつて防音のために壁の板の裏側に使っていたクッション材で、包んでおいた―其の分、容積が増す―適当な段ボールがないので、七賢の箱を壊して、どうにか包んでガムテープを縦横に―矢張り重いな―ゆうちょの職員さんご苦労様―

 此れだけでも、時間は瞬く間に過ぎていく―疲労感も其れなりにある―

 既に雨が落ちてきている―確定申告書の提出に行く予定だったが、明日にしようかと思案―天気予報は晴れである―

 その後、雨の日の税務申告も乙なものかもしれない等と考えて、どれ支度しようと思った処で、今日の昼間に二階のマッキントッシュ250を下ろしておきたいと考えた―実はこのパワーアンプ二台を、モノラルでタンノイGRFを鳴らしていたのだった―

 取り敢えず、一台を下ろして、パイオニアのコントロールアンプに接続して確認してみる―鳴った―おや?と驚くほど、音がクリアである―其れまでのパイオニアとはまるで違ふ―派手さはないが、引き締まった音である―

 パイオニアがかなりの厚化粧をした其れなら、此方はほぼすっぴんの音である―此れは好みの問題と云えば其の通りなのだが、しかし、マッキントッシュでは其れまで聴こえなかった音もしっかりと鳴っているのだ―将に此れこそが、オーディオの醍醐味だろふ―矢張り軍配はマッキントッシュに挙げない訳にはいかない―

 折角梱包を終えたものの、北に送るのは此方の方だ―

 たった今、梱包を終る―結局、北ではラックスマンマッキントッシュと云ふ組合せとなった―実は此れは初めてだと思われる―

 此方の仕事部屋の組合せはパイオニアのコントロールアンプに同じパイオニアパワーアンプである―実に三〇年ぶり以上のご対面ではあるが、矢張りコントロールアンプの調子が宜しくない―レフトのスピーカーが鳴らない―今日は此れ以上は手を着けたくないので、パワーアンプに直結した―此の音も、実は意外に色が着いていないので、悪くはないのだ―此の部屋では他のプレーヤー等は遣わないのだから、此れは此れでいいのかもしれない、と思い直した―

 本日も執筆出来たことに感謝

 惟神霊幸倍坐世

  

 最新作は此方から

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音楽は謂わば食事のようなものであって、其れ無しには仕事も読書もままならぬ―だから、此れまで妥協してこなかった―其れがPCを活用することになった頃から、お手軽な方へ傾いていってしまったのだ

    皇紀弐阡八百六拾参年弐弐拾四

 起床。ヨガ。

 酵素米朝食。

 異常な低温が続く―其れでも、今日はようやくお天道様が貌を出して、少しばかり気持ちも晴れる―

 今回の帰省では、まず確定申告、そして何時も通り、要らない本等の処分が当面の目標だった―もう一つ、此方に置いたまま暫く使っていなかったオーディオの一部だけでも、北の仕事場に移動しようと考えたのだった―取り敢えず、ラックスマンのコントロールアンプに、パイオニアパワーアンプ、そしてヘッドアンプである―かつて、執筆の際にすぐ左脇にあって、恒に活躍していた代物―実はオーディオルーム兼寝室には、マッキントッシュ等の管球アンプが揃っているのだが、此方も何れ移動になるだろふ―当時は未だ、原稿用紙に万年筆で執筆を行っていたのを思い出す―

 昨日の夕方、自作の木のラックから取出してみた―と、底には此れでもかと云ふほどの埃が溜まっていた―掃除機で吸い取って、取り敢えずラックスマンだけを、二階にある仕事部屋から一階へと下ろしておいた―

 今日はパワーアンプである―北の仕事部屋に送るにしても、まずは生きているかを調べなくてはならない―

 甘く見ていた訳ではない―が、パワーアンプの重量にやられてしまった―後で測ったら二〇キロあった―かつてなら、然程ではなかったろうが、今となっては流石にキツい―買った当時、未だ辛うじてオーディオに金を掛ける風潮が一部には残っていた―雑誌を見て、秋葉原まで買いに行ったのを覚えている―其処の店員は、パイオニアとしても久しぶりに力を入れて作ったアンプです、とか何とか云っていた―で、未だオーディオ入門者だった此方は、コントロールアンプとパワーアンプを揃って買ったのだった―音は派手であるが、ま、後に揃えたマッキントッシュとは比べ物にならないのは仕方ないだろふ―で、其の後、偶ゝ、ラックスマンと交換して欲しいと云ふ人が顕れて―後は省略―

 一応、ゆうパックは二五㌔まで受け付けてくれるから、郵送は可能である―が、既に一階まで下ろした時点で、アンプをパソコンに繋ぎ、音をチェックし、段ボールに厳重に梱包して郵送し、さらに北の仕事場の玄関で受取り、其れを二階へ運び上げ、ラックに入れて配線を行ふ―と云ふ工程を想像しただけで、かなり萎えてしまった―

 取り敢えず、珈琲でも飲んで、今、こうして駄文を綴っているのである―

 扨、少し休憩して、取り敢えず状態を調べてみる―結果、ラックスマンがイケない―調整でどうにかなればいいが、果たして―其れでもパイオニアパワーアンプは健在だった―コントロールアンプ無しでも遣えるのを忘れていた―パソコンから直結して、ショボいオンキョーの小型スピーカーで鳴らすと、それまでとは次元の違う音が出てきた―音の輪郭が諒かに太い、厚みがある、安っぽいPCの音がようやくまともになって聴こえてきた―忘れていた世界だった―二〇キロは伊達ではないのだ―因みに、普段はマランツの安物のアンプだった―こうなると、後へは引けない―もう一度、音の世界に還ってみよふかしらん―

 ようやくの晴れなので、買物へ―まずは初めから予定していたヨドバシへ―仕事場のPCも普段、アンプに繋いで外部スピーカーで鳴らしているのだが、此の処、音が途切れる―どうやらケーブルが原因らしい―で、早速店員さんにRCAの3.5のステレオミニプラグの場所を訊ねる―安いのと、グレードの高いのがありますと聴き、暫し思案―今日、此方のPCのアンプ交換で、驚くほどの音の違いに改めて眼を見開かれたばかりである―此処は妥協してはならないと、北の仕事場用と合せて、価格の高い方を二つ購入―

 帰宅後、早速付け替えてみる―驚いた―音の密度も太さも違ふ、低音がしっかりと出ている―今まで如何に貧相で、痩せた音質を聴かされていたかが判る―

 オーディオの音の良さの違いがもっとも出るのが、レコードの場合、カートリッジとスピーカーと云われている―其れは事実である―其れを鳴らすアンプが続くのであるが、矢張りケーブルも侮れないことを、改めて実感―

 音楽は謂わば食事のようなものであって、其れ無しには仕事も読書もままならぬ―だから、此れまで妥協してこなかった―其れがPCを活用することになった頃から、お手軽な方へ傾いていってしまったのだ―

 夕方、オーディオルームを確認してみて、アレ?と―手放したと思ったパイオニアの揃いのコントロールアンプが未だあった―そうだった、トランジスタのマッキンのパワーアンプを、以前、ライブバーで使っていたときに、こいつを活用していたのだ、と思い出す―現役かどうかは、明日にでも調べてみるが―

 問題は此方のPCである―此処で真っ当な音を鳴らしてしまった以上、あっさりと前には戻れない―もう消えてしまったと思っていた厄介なマニア魂が、尚生きていたらしい―ラックスマンを再生させられるかどうかが鍵だろふ―

 本日も執筆出来たことに感謝

 惟神霊幸倍坐世

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鷗外《雁》を読む―何回目か、定かではない―内容は流石に覚えてはいるものの、実際に読み出すと、かなり頼りない記憶だと気づく―辛うじて、最後の有名なシーン、不忍池に泛ぶ雁を石で殺して云ゝの処が一致した位である

皇紀弐阡八百六拾参年弐月弐拾参天長節

 時起床。ヨガ。

 酵素米朝食。

 昨日、吹雪の中を駅へと向ふ―幸いにして、交通機関はほぼ定刻通りに動く―東京は雨の予報、なれど、小雨が降ったり止んだりで、傘を差している人も半ゝくらいか―和服用のレインコートを羽織って、買物をして、税務署へ向ふ―書類を貰い、傘なしで帰る―流石に室内は冷え切っている―

 夜頃、知ったが、利用した電車は二本が遅れが出たらしい―其の間隙を縫っての、今回も霊験あらたかな移動だった―

 昨日に引き続き、今日も雨で、しかも予想最高気温四℃―ちょいと頭痛がするのは、昨日からの寒さの影響ではないか―申告書の下書きを提出用の書類に書き入れて、午前中早ゝに終了―提出は日曜の予定―

 昼はたっぷりの長葱と生姜を入れた鶏南蛮蕎麦にする―身体が温まって、少しずつ頭痛が癒えてくる―

《ペイルブルーの熱い雨》昨日の朝、タイトルと画像を修正して再提出、夕方にアマゾンより予約開始になったとメールが届く―確認すると、何故かタイトルも画像も《ペイルブルーの熱い風》のままになっている―どう云ふこっちゃ、とアマゾンにメールで問合せる―今朝になってみると、《ペイルブルーの熱い雨》に変更になっていた―

 今更、言訳染みているが、ことの成行を大雑把に書いておくと―

 当初、此の作品はアップル・ノベルズで出た《ペイルブルーの咆哮》をアップデート&リライトする予定で着手した―主に登場人物たちのキャラクタアの深堀りである―ところが、いざ書始めると、濡場もまた大幅にリライトしたくなってきた―

 元ゝはオリジナル版を巻末に併載する形で、上下弐巻にしようと考えていた―が、第二回目のおんな弁護士が登場した処から、俄に構想が廣がり出して、簡単には終らなくなってしまった―

 其処で、オリジナル版併載を辞め、夫ゝを別に配信しようと考え直した―タイトルは《咆哮》は遣わずに、サンケイスポーツ紙連載当時の、文字通りのオリジナルのモノにして、リライト版は新たに考えることとした―其の際、当初のオリジナル版併載の原稿を、新旧二つに分けて保存―其の際、勘違いをして《熱い雨》を《熱い風》と記載したまま、執筆を続けたのである―

 判り難い説明だが、要するに、構想が廣がり、変化していく度に、原稿が四、五種類出来上ってしまい、混乱していたのである―其れでも、配信前に修正が間に合って良かった―

 ご指摘してくれた読者に此の場を借りして感謝申し上げます―

 昨日の移動中、鷗外《雁》を読む―何回目か、定かではない―内容は流石に覚えてはいるものの、実際に読み出すと、かなり頼りない記憶だと気づく―辛うじて、最後の有名なシーン、不忍池に泛ぶ雁を石で殺して云ゝの処が一致した位である―初期の頃から読み進んで来て、本作は《青年》と並んで、出色の出来であることを再認識する―其の感想は、巻末の小堀桂一郎氏の解説とは少ゝ違っている―

 少し長くなるので、其れは改めて書いてみたい―

 本日も執筆出来たことに感謝

 惟神霊幸倍坐世

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プーチン大統領とタッカー・カールソンのインタビューが流れていたが、其の中で、プーチン大統領の口からドストエフスキーの名前が出て驚いた―

 皇紀弐阡八百六拾参年弐月弐拾日

 五時半起床。ヨガ。 

 自家製ボルシチと玄米朝食。

 コメントの返信に替えて―

ヘンリー・ミラー

 之から読むのであれば、お薦めは、

 吉行淳之介訳《愛と笑いの夜》

 此方は短篇集で、文庫本にもなっている―ハードカバーは、確か池田満寿夫が表紙のイラストを描いていたはずである―あとがきに吉行自身も書いている通り、短篇は他の有名な長篇とは趣がガラリと変って、読みやすい―詳細は其のあとがきに当って頂きたいが、何年に一回か読み直したくなる佳作揃いである―因みに新潮社版の全集にも同じ作品が収録されてあるが、訳としては矢張り吉行訳に軍配を挙げたい―

 そして、之に味をしめて、《北回帰線》に手を伸ばすと―之は之で、一筋縄では行かないのがミラーである―エッセイやら紀行文、評論等もそうだが、総ては所謂ミラー節で描かれ、其のあまりに饒舌な、あまりに執拗な反復される文章と、突如顕れる詩的な、シュールレアリスム風の表現に面食らい、途中で投げ出したくなるのであるが、思わぬ金言、箴言にぶつかって、ハッと眼を見開かされる―砂漠でオアシス、砂場でダイヤを掘出すような感じだろふか―其れも含めて愉しめるのであれば、長編にも挑戦して頂きたい―

◎鷗外―今、手軽にネットで入手出来るので有難ひのだが、残念ながら、多くは現代仮名遣ひになってしまっている―実は岩波の全集も途中から、旧漢字、旧仮名遣ひを辞めたのではなかったか―漱石はそうだった―読むなら、日本人である以上、正仮名遣ひのものにすべし―

 昨日、時代の変遷と共に、表現も古臭くなる―と書いたことと矛盾するように思われるだろふが、古典とは現代に翻訳されないからこそ古典なのだ―文學とか芸術とか云ふものは、其の上辺の表現で判断するのではなく、其の中身で判断するのは当たり前のことだからである―其の時代の人間の思考、喜怒哀楽、情感を味わふものだからだ―

 鷗外を読むなら、其の前に石川淳の《鷗外論》を一読しておくのもよいと思ふ(石川淳選集収録)―因みに岩波から出た新書判の《鷗外選集》は石川淳が監修している―さらに解説には小堀桂一郎氏が執筆しており、此方も参考になる―鷗外の到達点、つまり近代日本文學の到達点は後期の史伝三部作、中でも《伊澤蘭軒》とする説に賛成する―とは云え、いきなり之に手を出しても、撃沈するのは眼に見えている―其の辺りも含めて、石川淳の評論は参考になると思ふ―

ドストエフスキー―イチオシは米川正夫訳だが、入手が難しいのであれば、他の訳者でも特に問題はない―但し、一時亀山氏による新訳が持て囃されたものの、其の後、誤訳やら改竄等が指摘されており、此方は注意が必要―

 ドストエフスキーに限らず、露西亜文學が母国以外でもっとも数多く翻訳され、読まれているのが日本である―戦後、例の北方領土の件で、露西亜嫌いは根深いが、実は情緒面を含めて、感性の点で一番近しいのが露西亜人だと思ふ―少なくとも、欧米人よりも遥かに親近感が抱ける―残念ながら、戦後、日本人は美事に《彼ら》によって洗脳されてしまって、未だ其処から抜け出せずにいるのだが―

 つい先週、プーチン大統領とタッカー・カールソンのインタビューが流れていたが、其の中で、プーチン大統領の口からドストエフスキーの名前が出て驚いた―此処では之以上は踏み込まないが、いい加減、ソ連露西亜と云ふ固定観念から目覚めなければ、米帝と共に沈みゆくばかりだろふ―

 ざっと駈歩で紹介したが、何時も書いている通り、作品とは作者三割、読者七割の想像力によって成立するので、感じ方、好みは人夫ゝ―其れも含めて、お愉しみ下され―

 本日、矢張り氷点下となり、さらに吹雪いている―其の中を巫さんの処へ―

 本日も執筆出来たことに感謝

 惟神霊幸倍坐世

 

 最新作は此方から

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