由紀かほる「憂国記」

日記もどき 最新作の情報等ゝ

南回帰線》訳者は河野一郎―ミラーの大仰な形容、突飛な発想と喩えが連続する饒舌体の文章を、抑制の効いた、渇いた文体で訳した点が功を奏したのだろふ

 皇紀弐阡八百六拾参年参月壱拾四日
 六時起床。ヨガ。
 玄米朝食。

 別名義の作品に手を入れる―未だ、物足らない感じである―

 二台眼のファイヤーHD8(第7世代)をチェック、無事に充電されて問題なく使用出来ている―此れが起動しなければ、此れまでの自炊本、数百冊、或は壱阡冊分が無駄になる―パソコンで讀む手はあるけれど―
 試しに、ミラー《愛と笑いの夜》の続きをチラチラと読んでいく《占星術》のネタのヤツである―さらに、同じミラーのフォルダーに入っている《南回帰線》をクリック―昨年再読したのは新潮社版であるが、此方は集英社の文学全集の中の一巻で、訳者は河野一郎である―以前、此の訳者の《ダブリン市民》について書いた―数ある翻訳の中で、最初に読んだ訳であるが、今はもう讀むことはなくなった―他の訳者の方が宜しい、と云ふ判断である―だから、此の南回帰線も買ったはいいが、其のままだった―
 昨日辺りから、讀み出したが、訳文はスラスラと頭に入ってくる―意外だった―ミラーの大仰な形容、突飛な発想と喩えが連続する饒舌体の文章を、抑制の効いた、渇いた文体で訳した点が功を奏したのだろふか―御見逸れしやした、と云った感じである―と同時に、別名義で書いた作品への、加筆修正のヒントを与えてくれた―

 気温がプラスになって、路面はグチャグチャである―あと半月の辛抱か―早く草履で歩きたいと思ふ昨今なのだ―
 本日も執筆出来たことに感謝
 惟神霊幸倍坐世  

配信開始《ペイルブルーの熱い雨》 サンケイスポーツ紙連載。《ペイルブルーの咆哮》アップデート版。