由紀かほる「憂国記」

日記もどき 最新作の情報等ゝ

着陸して、シートベルトのサインが消えると、皆、立上がって荷物を取出す―と、何故か腰の辺りを背後から押され、振り返るとbabaaかJIJIIかよく判らない、短い髪の客がいて、頻りに背中を押してくる―

 皇紀弐阡八百六拾参年七月壱拾四日

 六時四拾五分起床。ヨガ。

 酵素米朝食。

 週間天気予報によれば、今週はずっと雨模様だったが、昨日も今日も青空が廣がっている―

ubuntuで使っている入力メソッド、てのが可笑しくなって、日本語入力が出来なくなった。午前中、一時間程、彼是と試す―再起動、四回で《あ》の赤いマークが復活―此れがないと、どうにもならないPCなのだ―

 書斎の窓を開けていると、涼しい風が入ってきて、単衣を着ていて丁度良い―買物へ出掛けると、矢張りちょいと暑い―そろそろ、縁日、花火大会、盆踊りの季節で、浴衣族がゾロゾロ出て来そうな気配―其れは其れで結構だし、業界としては成人式と並ぶ書入れ時だとか―普段も着たらいいのにと、余計なことを考えつつ、あと一月半もすれば、此方は袷の季節か―実に短い北国の夏―

 メンチカツが近頃のブームである。但し、合挽きは合挽きでも、豚牛ではなく、鶏と豚で造るのが、さっぱりして好みに合う―ま、鶏肉も豚肉も、かなりイイものを遣わなくては駄目なのだが―

 火曜日に仕事場に戻ってきたが、既にリムジンバスの運転手、スカイマークのCAもノーマスクだった―ようやくリムジンバスの先頭のシートにも坐れた―但し、乗客の半分以上はマスクゾンビであったが―

 其の際、後ろにいた初老に近い女性二人の会話がちらちらと耳に入る―其の聲の大きさと聲質が非道く下品である―内容まで聴きたくないので、すぐにウォークマンで自衛―

 千歳に着陸して、シートベルトのサインが消えると、皆、立上がって荷物を取出す―大概通路側の席なので、最初に荷物が下ろせる―出口のドアが開くまで、暫し立ったままで待つ―ちょうど前から参列眼だった。其れでも通路には壱拾人ほどの客がいる―と、何故か腰の辺りを背後から押され、振り返るとbabaaかJIJIIかよく判らない、短い髪の客がいて、頻りに背中を押してくる―

 押すなよ―

 と不快感満載の口調で注意する。一瞬、間が空いて、

 荷物があるから―

 どうやらbabaaと判明―

 荷物?何処にあんのよ―

 棚の中かと思ったが、そうではない―どうやら荷物室に預けた荷物の事を云っているらしい―

 火曜日は集中豪雨が一部を襲っていた―千歳から取り敢えず札幌へ向ふ―が、其の先が運行状況が駅に着いてから、確認して欲しいとアナウンス―拙いな、と其の時点でJRは諦め、バスを利用することに―壱拾分程待って、バスに乗って出発―と、途中の駅でゾロゾロと乗客が乗ってくる―隣のシートにbabaaが坐る―小柄である―babaaは脚を組んだかと思ふと、意味不明の足踏みを始める―流行のステップか唯の貧乏揺すりか知らない―不快である―途中で下車してくれて、あゝ、良かった―

 何が云いたいかと云ふと、災難は忘れない内に立て続けにやってくる―

 因みに、バスは途中、豪雨に遭遇したものの、目的地に着いたときには青空であった―

 惟神霊幸倍坐世

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