由紀かほる「憂国記」

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三島由紀夫は石原慎太郎の三〇歳以降の作品を読んで「ヒヤヒヤする」と云っていた。此のままでは、何処へ突き進んでいくのか、危険でならないと

 皇紀弐阡八百六拾弐年弐月壱日

 六時四五分起床。ヨガもどき。

 本日、月一のさる先生宅への御挨拶の日。

 JRがどうにか走って、無事に到着。

 簡単な赤飯等を御馳走になる。

 其の帰り、検索しておいた自然食品の店へと脚を伸ばす。ナカナカの品揃え。アンチョビが切れてたなーと思って、店員さんに尋ねると、「よくぞ、お聴きになって下さいました」と、取っておきの瓶詰めのアンチョビを勧められる。三〇〇〇円也。さらに絶品のオリーブオイルも勧められる。五〇〇ミリリットル、二九〇〇円也。その他、彼是と買込む。でかいリュックが役に立つ。おめーけど。

 其処でくれたチラシに、アンチョビを使ったレシピが乗っていた。玉葱、馬鈴薯、アンチョビをオリーブオイルで軽く炒め、生クリーム、パン粉、チーズを乗せ、オーブンで焼く。っつうことで、今日は其れだ。

 戻ってパソコンをイジっていたら、慎太郎氏の訃報を眼にする。あゝ云う、ハッキリとモノ云う政治家は今、見かけない。そりゃ、そうだろう。ほぼすべてのメディアが、愛国者を罵倒する世の中だ。狂っているのは、誰かは自明だろう。因みに、氏は決して尊皇家ではなかった。彼は「個人だ。個人だ」と云っていた人だ。

 かつて三島由紀夫は彼の三〇歳以降の作品を読んで「ヒヤヒヤする」と云っていた。其れは自分と同じ資質を持った作家だから、実に判り易かったろう。此のままでは、何処へ突き進んでいくのか、危険でならないと―結果はどうだったか。慎太郎氏は政治の道に入り、救われ、延命することが出来た。一方、三島由紀夫は―

 今此処にいられることに感謝

 惟神霊幸倍坐世

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