由紀かほる「憂国記」

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何が良いかと云えば、オープンキッチンでありながら、店主がノーマスクである点を挙げておかなければなるまい。料理の中で最初に出てきたスープは絶品だった。若い女子二人も感激していた

 皇紀弐阡八百六拾弐年壱拾月弐拾六日

 七時起床。ヨガ。

 酵素玄米。豆腐生姜油揚げ味噌汁。自家製佃煮。藁納豆大葉。目玉焼き。

 別名義の作品。ふと、昨日思い立って、以前書いた作品を啓いてみた。日付を見ると、二〇一七年三月とある。あれから五年とは、さすがに驚いた。再読してみる。気になる箇所があったのは覚えていたが、読むと全然悪くない。此れはちょっと驚いた。処ゝ、加筆すれば、此れは此れで完成の域に達しているのではないか。何れ、何らかの形で発表したい。

 旅行の疲れがようやく取れてくる。

 伊勢では何時も、夜の食事で悩む。以前は、評判のよい居酒屋の暖簾を潜っていた。確かに、料理のレベルは高い。ナカナカの繁盛店である。とは云え、もし一人だったら、ちょっと居場所に困るかもしれない。昨年は、料理の着いた宿に宿泊。夜、朝ともに美事な料理を頂けた。

 今回は、同伴者が三人いる。うち二人は、昨年も同行。其の内の一人と同年の女子が増えたので、ネットで行きたい店を検索して貰った。

 事前に二軒が候補に。居酒屋とスペイン料理の店である。ネットの口コミを読むと、ナカナカだった。居酒屋は概ね評判が宜しいのだが、バルの方は辛口が多かった。主に店主の愛想の無さが槍玉に。

 此方はバルに手を挙げた。事前に予約の電話を掛けて貰った処、電話での対応が宜しくないとのこと。で、已むなく居酒屋に変更。

 扨、当日。お伊勢参りを終え、ホテルでシャワーを浴びて、早速店へ。歩いて五分。

 ビールで乾杯。お通しに、何やら鶏団子と大根の小鉢が出てくる。其れを口にした瞬間、後悔する。身内はすぐに其れと察して、「次何処へ行くか考えてるんでしょう?」

 其れでも、刺身の盛り合わせは旨かった。串カツ、茄子田楽。サラダはすべて落第点。何より、中途半端に温い通しは噺にならない。

自分で造った方が、遥かにマシな料理が出来る。

 ジョッキ一杯で店を出て、ぶらぶらと寂れた駅周辺を歩く。いっそ、例のバルへ行ってみるか―と云うことで、予約の電話を入れて、四人で向かう。矢張り電話の対応は今ひとつらしいのだが。

 一〇分ほど夜道を歩いて、到着。店に入って、店主の貌を見た瞬間、「判った」と呟く。

 結論から云うと、当りだった。其の日は何時もいるカミさんがお休みで、店主一人で対応。

 何が良いかと云えば、オープンキッチンでありながら、店主がノーマスクである点を挙げておかなければなるまい。

 オーガニックのワインを、四人で二本。料理の中で最初に出てきたスープは絶品だった。若い女子二人も感激していた。

 さらに、店主のキャラは確かに癖があるが、癖なら此方も負けてはいない。其れが良かったのか、次第に打ち解けて、笑顔で会話が交わされる。

 お伊勢参りの愉しみがまた一つ増えた―

 

 本日も執筆出来たことに感謝。

 惟神霊幸倍坐世

 

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