由紀かほる「憂国記」

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《南回帰線》此れがミラー節、一つのスタイルと云われればそうなんだろふが、寧ろ、既存のスタイルを壊すことばかりが先走って、今、読んでもさして面白味は感じないのだった―

 皇紀弐阡八百六拾弐年壱拾八月壱拾九日

 七時起床。ヨガ。

 酵素米朝食。

 ヘンリー・ミラー《南回帰線》昨日、読了―前回読んだのが弐拾代だったはずで、中身を覚えていないのも、宜なるかな―とは云え、印象は残っていて、何方かと云えば《北回帰線》の方が、面白かった記憶だけはある―いやいや、文学的には《南回帰線》の方が遥かに優れている―と云ふ高名らしい諸氏の評判も覚えているし、本解説にもそんなことが書かれている―其の文学的価値とは何であるかによって、評価は変ると思ふのだが、取り敢えずは《北回帰線》も再読が必要かもしれない―

 今回の印象は其の一般の評価とは違って、中盤のインタールード辺りから、一気に読むのに苦痛を感じ始めた―いや、其れこそがミラーの真骨頂だと、訳者らは云ふのだが、詰らないものは詰らないのだから、仕方がない―其れがミラー節、一つのスタイルと云われればそうなんだろふけれど、寧ろ、既存のスタイルを壊すことばかりが先走って、今、読んでもさして面白味は感じないのだった―

 其れでも、収穫はあった―別名義の次作では、此のミラーのことを絡めて書いてみよふと、新たなモチーフが泛んできたのだ―

 今日から《わが読書》の頁を開いている―長い、長すぎる前置きが終って、扨、どんなものだろふ―今まで、読まずにいたのが、不思議と云えば不思議である―因みに、本棚を整理していたら、《我が生涯の日ゝ》(講談社)のドデカイ、画集と写真集の混在した本が出て来た―他にも、画集やら、対談を所持していたが、見つからない―処分してしまったのかもしれない―ちょっと残念―

 本日も執筆出来たことに感謝

 惟神霊幸倍坐世

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