皇紀弐阡八百六拾弐年壱拾弐月壱拾参日
五時五拾分起床。ヨガ。
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《令嬢物語・ペイルブルーの咆哮》Ⅰに続いて、Ⅱのリライトに昨日より着手―
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お伊勢参り備忘録―
名古屋での呉服店での愉しいひととき―目星を着けていった緑色の反物は、イメージが違ふので取りやめ、結局、店長が最初に、
「此れ、入ったばっかりの綿の反物です」
と勧めてくれた物に決定―
帯の〆方を実際に手取り足取りで教示して貰い、やや大きめの青いサンプルの着物を羽織る―其れによって、いちいちメジャーでサイズを測る必要もなく、着丈、裄丈、さらに前幅、後幅を決めていく―
会計の際も、和服ネタの話題が次から次へと出てきて、会話は大いに盛上がる―其れに乗せられた訳ではないが、
「此の着物に合う帯、ありませんかね」
と云ふと、すぐに数本を出してくれた―其の中の黒っぽいのに惹かれるが、其の後に出してきたお勧めの博多帯は、さらに御洒落だった―価格も一番良いが、ま、こう云ふ店では普通の価格帯だろふ―其れも合せてゲット―
予想通り、壱時間半ほどで買物を終え、店の前まで送りに出て来てくれた店長に挨拶して、駅へと向ふ―駅までは五分ほど―四時前に到着―と、今度もまた五分と待たない内に、急行がやって来る―身内からメールが届き、返事を返す―
其の夜は名古屋へ来たら、必ず寄るシェフの店へ、午後六時半過ぎ、ホテルからタクシーで向ふ―其の日は本来、貸切だったが、ご好意でカウンター席を用意して貰った―
一年ぶりである―着いてみると、貸切のメンバーが少なくなったので、奥のテーブル席へ案内して貰ふ―娘さんとも久しぶりである―全員、料理に舌鼓を打つ―お伊勢参りを終えた達成感のようなものも影響したのだろう―皆、酔っ払った―
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もう一つ、どうしても書き留めておきたいことがある―翌日のホテルの朝食のときのことだが―其れは明日以降に―
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其の名古屋で仕立てた綿の長着が一昨日、到着したのは、先に書いた通り―矢張り、サイズは元より、店長お勧めだけあって、其の色味がよい、派手ではないが、味がある―となると、もうネットで仕立上がりの、微妙にサイズの合わない物を物色するのも、莫迦らしくなってくる―基本、ネットでは正絹ばかりだが、淡い色は数少ないし、しかも汚れたら洗うのが大変である―イイものはイイのは良く判る―が、そんなにイイものを、では何処へ着て行くのか―近所の買物?散歩?違ふだろう―ハッキリ云えば、ナカナカ着て行く場所がないのだ、活躍する場所がないのだ、そう云ふ生活をしていないから、勿体ないのだ―
と云ふ訳で、一〇月に欲しいと思っていた緑の反物を改めてネットで調べ、厚手の三河木綿も重宝するだろふ、と云ふことになり、名古屋の呉服店にオーダーした―折返し電話があり、一〇月のクリーニングに出した夏紬と一緒に、来年弐月に送って貰ふことと相成った―
ちょうど和装の世界に脚を踏み入れて一年、こうなるとは、流石に思ってはいなかったが―何を、何時、どう云ふ風に着たらいいのか、自分に必要なものは何であるかが、ようやく、判りかけてきた―
本日も執筆出来たことに感謝
惟神霊幸倍坐世
最新作、予約開始です。